コンサートの裏方取材リポート・第一弾!香港の人気歌手・鍾漢良(ウォレス・チョン)北京公演/その2

<その1>はご覧になっていただけましたか?

ニーハオ!ファンです。

コンサートの裏方取材リポート・第一弾!香港の人気歌手・鍾漢良(ウォレス・チョン)北京公演/その1』はご覧になっていただけましたか?引き続き、その2をお届けしたいと思います。

 <演出家>内海毅さん(U2 CREATE)のインタビュー

<演出家>内海毅さん(U2 CREATE)のインタビュー

—初めて中国に仕事で来たのはいつでしたか?

今回が初めてです。


—中国と日本の仕事の違いはありましたか?

今回、現地の施工や機材発注は、中国スタッフですが、オペレーションは一部を除いて、全て日本人で行わせてもらったので、現場のオペレート方法は特に変わってないです。

ただ、中国でコンサートを開催する際に、公安当局が認可しなければならない絶対的なルールがありますので、民間興行でも演出内容に行政が介入してくる所が日本と大きく異なる点でしたね。



―今回のツアーの中で一番楽しかった事は何ですか?大変だと思った事は?

オファーを受けたのが50日前で、本番までの制作期間が30日間しか無かった事は正直かなり大変でしたね、また現地入りしてから、発注した機材が届かなかったり、材質が違うモノに代わっていたり、色んなトラブルに見舞われましたが、自分的には、こういう状況を楽しんでいました。

苦労した点は、やはりコミュ二ケーションですね、ただ『言語』と言う意味では無くて、文化の違いから来る『考え方の違い』と言う事ですかね、所謂、日本人としての『常識』というものが、中国では『常識』では無いので、日本人のフィーリングで仕事を行うと、文化的ギャップを感じる事は凄く多くありました。


—今回の演出は大きく6つのシーンで構成されていると聞きましたが、それぞれのシーンでの演出のポイントを聞かせていただけますか?

コンサートタイトルの「Sing for Life」は、今年(2016年)リリースしたウォレス・チョンのミニアルバムタイトルで、直訳すれば「歌は人生」となります。なので、人生を生きるプロセスには、常に歌があったと考え、演出としてはウォレス自身の人生を曲に反映し、人生を生きていく中で、体験して行くさまざまな『出来事』をテーマにしようとしました。

演出的に工夫したポイントは、いくつかありますが、その一つにラヴソングを中心としたバラード曲が多かったので、感傷的な歌詞には「過去」と「現代」を行き交うタイムトラベルのようなファンタジー要素を織り交ぜながら、単調にならないようにシーンを創造しました。また、70歳になる高齢のファンが、ウォレスのコンサートを観て元気をもらったと言う言葉にインスパイヤーされ、ウォレス本人が70歳になる『2044年』と言う、遠くも無い近未来の中国を設定し、舞台美術をデザインしています。


—今回のツアーの演出の中で一番にこだわっている事は何ですか?

ずばり、メイド・イン・ジャパンですね。

僕たち日本人に求められたのは、日本人的感覚(センス)の創造(クリエイト)なので、中国人のフィーリングとは異なるセンスで演出をするプランは、基本ベースにありました、具体的に、照明、音響といった機材効果の他に、電飾、特効 レーザー等スモークの出し方や電飾の点滅、レーザー照射は、自分なりにこだわらせて頂き、プランナーやオペレーターは、全て日本人でやらせてもらいました。

細かいようですが 中国人の感覚には無い、日本的な奥深い『侘び』『寂び』の真髄を見せたかったです。そこにこだわらなければ、メイド・イン・ジャパンのティストは出せなかったと思います。


—最高のライブを創り上げるために、一番大事なことは何だと思いますか?

ハートですね。(笑)熱いハート(情熱)と何にもくじけない強いハート(信念)ですかね。 それがあれば大丈夫だと思います。


—最後に、MSI JAPANにコメントをいただけますでしょうか?

一生の思い出に残る体験をさせて頂いたキッカケを作って頂いたのはMSIさんですので、本当に感謝しています。

素敵なスタッフの中で、演出やらせていただいて、とても感謝しています。

謝謝!

<舞台監督>奈良脇康弘さん(Rueca)のインタビュー

—初めて中国に仕事で来たのはいつでしたか?

30年ぐらい前に初めて中国で仕事をしました。


―今回のツアーで思った、将来挑戦したい目標や課題はありますか?

合同でプロジェクトのひとつとしてやってみたいですね。

今は、日本人は日本人で、中国人は中国人で分かれながらやっていますが、将来的には、やっぱり同じセクションの中で、みんなで一緒にできたらいいですね。今回は別々ではありませんが、分かれてやる事があります。国が違うとやり方も違うし、考え方も違いますが、お互いにいい所を持っているので、それが合わさったらすごくいいモノができるじゃないかなと思います。


—今回のツアーの中で一番こだわっている事は何ですか?

仲良くという言い方とはちょっと違いますが、ひとつのコンサートをやるので、チームとしての意志をもって、一緒にやりましょうという気持ちがあります。


—中国と日本の現場での仕事のやり方の違いはありますか?

日本人の考え方も行動の仕方も特殊ですから、逆に中国の方はワールド的だなと思います。欧米とは結構近い感覚です。


—一番印象が残ったのはどの公演ですか?(上海、広州、深圳、北京)その理由は?

毎回毎回みんなが色んな問題を抱えながら、最終的に集中して、とてもいいコンサートができたので、それは印象が残って、よかったと思う所です。


—今回のライブであなたが一番気に入っている所(曲、演出など)はどこですか?

ウォレスさんはすごく人気のある方なのに、ほとんどしゃべることをしないで、歌と演出を押し切ったところですね。


—最高のライブを創り上げるために、一番大事なことは何だと思いますか?

皆さんは目標を持っているわけじゃないですか?それを受けて、一所懸命は当たり前ですが、愛情をもってできればいいなと思います。

皆さんは違うセクションにしても、目標は一緒じゃないですか?それには色んな部分で、各セクション一人一人考え方は違っても、ぶつかることもあれば、協力しあうこともあって、自然にいいコンサートになると思いますが、そこで愛情が生まれれば、言葉が違っても、やっていける理由はそれじゃないでしょうか。

—最後に、今回のツアーの音響会社MSI JAPANにコメントがありますか?

MOB時代にシロー(MSI JAPAN AGENCY)と出会えて、その後MSI JAPANになって、西尾(MSI JAPAN)さんと会ったりして、イベント系や韓国の現場など一緒にやってきて、中国に来たじゃないですか?次はどこに行きたいですか?(笑)


(取材協力:MSI JAPAN


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